皆さんこんにちは 今回は投資の神様として知られている、著名投資家ウォーレンバフェットが日本の五大商社株に投資をしたことについて解説していこうと思います。

著名投資家ウォーレンバフェットが日本の五大商社株に投資

 

ネブラスカ州オマハに本拠を置く投資会社、バークシャーハサウェイを率いるバフェットはオマハの賢人とも呼ばれていて、世界中の投資家がバフェットの言葉に耳を傾けています。

 

そして8月30日に卒寿90歳を迎えたわけですが、未だ現役バリバリで、先日の年次株主総会ではおよそ4時間半にも渡って、ほぼ一人でしゃべり続けるなど、その集中力と体力には世界中の投資家が脱帽していました。

 

さてそんなバフェットが日本の5大商社株である、伊藤忠商事、丸紅、三菱商事、三井物産、住友商事の5社に投資したことで日本の個人投資家たちは日本株の時代到来かと色めき立ったわけですが、残念ながらバフェットの商社株投資は日本株の時代到来を意味しません。 まったく別の理由からバフェットは商社株に投資したんです。

 

そこで今回の記事では、なぜバフェットが日本の5大商社株に投資したのかその真の理由についてわかりやすく解説していきます。   是非、最後までご覧ください。

   

まずバフェットは今回の5大商社株への投資に先駆けてその布石を打っていたんです。 実はバフェット率いる投資会社バークシャー・ハザウェイは1年前の2019年9月に6255億円もの円建社債を発行していたんですね。 これまで発行した社債は3年物、5年物、7年物、10年物、15年物、20年物、30年物、そして40年物の8本で表面利回りは、  例えば、2019年に発効した5年物なら0.17%、10年物なら0.44%と低利回りの社債を発行していました。

これはバークシャーの信用格付けがAAとトヨタ自動車のAA-よりも高いためです。

信用格付け表

そもそも社債というのは、企業が設備投資などの事業資金を借りるために発行する債券のことで、 あらかじめ返済期日や利子が決まっているので、社債を発行する企業にとって社債は借金のようなものです。   ですが、バークシャーハザウェイの手元資金は約1400億ドルおよそ15兆円もあり、その潤沢な手元資金の使い道が課題だっただけになぜバフェットはわざわざ日本で社債を発行する必要があるのか?ということが疑問視されていたんです。

 

しかし、ここにきてバフェットが5大商社株を6700億円分取得したことでバフェットが1年前から商社株に投資する布石を打っていたことが明らかになったんです。

ちなみに、5大商社株の配当利回りは伊藤忠商事が3.2%、丸紅が2.3%、三菱商事5.2%、三井物産4.1%、住友商事5.1%といずれも高配当でありバークシャーの社債利回りを大きくあることから、バフェットは社債利回りと配当利回りの利ざやを抜くために5大商社株に投資したと見る向きもあります。

 

確かに株価が値下がりしなければ利ざやを抜くことが出来ますし、5大商社株はいずれも割安に放置されていたことから、バフェット流の典型的なバリュー株投資だとも言えます。 しかし本当にバリエーションだけが魅力的だったのかということには疑問の余地が残ります。

そもそも5大商社株が割安に放置されていた理由は事業形態がコングロマリットであることが 挙げられます。

コングロマリットとは複数の事業で成り立っている企業のことで、事業内容の詳細がよくわからないことから、企業の価値を正しく算定することができず、それゆえ割安に放置されやすいんです。 実際、8月末の5大商社株のPBR(純資産倍率)は伊藤忠商事を除き、0.75倍以下でした。

PBRとは株価を一株当たりの純資産で割ったもので、例えばPBR0.75倍を簡単に言い表せば、 1ドルを75セントで買うようなものなので非常に割安だと言えるんです。

 

ちなみにコングロマリットが割安な価格で放置されやすいことを、コングロマリットディスカウントと言ったりするわけですが、バークシャー自身もコングロマリットですから割安に放置されやすいんです。 例えば、三菱商事はコンビニ大手ローソンの過半数株を保有しているほか、ロシアサハリン沖の石油ガス田に投資していたり、三菱自動車に2割出資、さらに食品事業も手がけています。

 

これは事業のリスク分散ができているといえますが、仮にコンビニ事業が上手くいってもエネルギー事業が低迷してしまえば、コンビニ事業の利益が相殺されてしまうので投資家はコンビニが好調だと思えばコンビニに投資し、エネルギー株が不調だと思えばエネルギー株には投資しなければいいだけなので、わざわざ複数の事業の集合体に投資したいとは思わないんです。

こうしたことから商社株は今後も割安な価格で放置される可能性があるので、バフェットは企業のバリュエーションに注目したわけではなくて、別の理由から投資したと言えるんです。   そしてそれはすなわち、コモディティの時代に注目して投資をした可能性があるんです。そもそもコモディティーとは原油や天然ガスなどのエネルギーのほか、金やプラチナなどの貴金属、さらにトウモロコシや大豆などの穀物といった商品のことを指します。

 

例えば総合商社はトウモロコシを大量に仕入れてシリアルメーカーに販売するのですが、 トウモロコシの価格が値上がりすれば商社の売上高も増加します。そのため将来コモディティー価格が値上がりすると予想した場合、日本の総合商社株に投資することは理にかなっていると言えるんです。

 

ちなみに商社という分野において日本の5大商社は世界の上位5位を独占しているので商社という分野に巨額の投資をしようと考えた場合、日本の5大商社株以外選択肢がないんです。 ですから、バフェットは日本の株式市場に魅力を感じて、5大商社株に投資したわけではなくてコモディティの時代が到来すると考えて投資をしたわけです。

 

本日はここまで、次回はコモディティの歴史を振り返り、コモディティの時代の到来を示唆する具体例を紹介いたします。